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      生きる力を身につけたたくましい子供を育てる

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〒080-0022 帯広市西12条南17丁目3


学校法人帯広葵学園 理事長 上野敏郎  

第101楽章 ―幼稚園の企業努力―

 帯広市内の幼稚園にとって平成23年は、それまで微減していた園児数を少し盛り返した年でした。平成19年は、帯広市内の私立幼稚園に通う園児は2,066人でした。葵学園は前年より12人減って414人です。その数字は、平成20年が1,985人、平成21年が1,918人、平成22年が1,927人、平成23年は2,053人でした。葵学園は、それぞれ438人、425人、416人、429人と推移しています。これをどう評価するかは難しいところですが、昭和55年から4年間は3,000人台の市内園児数だったことを考えれば、およそ30年過ぎて2,000人台で安定してきたとも言えます。

 3,000人が2,000人に減少することは、幼稚園関係者にとって死活問題です。この影には、母親の働き方の変化に対応して園児数を伸ばしている保育所(園)の存在があります。つまり、幼稚園の本流になっていた一日4時間程度の保育時間では保護者のニーズに応えていないことになるのです。保育時間の短さが“園児確保”に悪影響を及ぼしていることに気づき幼稚園関係者は“預かり保育”“延長保育”に力を入れるようになります。

 この現象を、幼稚園の保育園化と称してあまり良いことではないとする幼稚園関係者もいましたが、ほとんどの幼稚園は現状改革の道を選んだのでした。葵学園は、その先頭を走りました。

 葵学園の特色は、二つの園舎とも郊外に位置することにあります。よって、8台の通園バスをフル回転させなければ、保護者ニーズに応えることはできません。預かり保育についても、終わりの時間は極力保護者の要望を受け入れることにしたのでした。もちろん、保育の内容についても単なる“預かり”ではなく、通常保育の内容との関連性を持つことを大切にしています。

 このような細かいカリキュラムが保護者の思いと通じたのでしょうか。葵学園の入園状況はほぼ午前中で締め切るという一定の評価をいただいています。本当にありがたいことです。これに、慢心することなく日々の保育のあり方を問い直すことを止めてなりません。


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